よりみちのススメ
なんとなく、近頃は自分にこういう関係のネタが多い気がするが。
久々に大きな本屋へ行くと、色々な本があって興奮してしまう。読むのも遅いし、それほど多くの本を買ったり読んだるするわけではないが、本屋は楽しい。
先日見つけたのが、理論社の『よりみちパン!セ』というシリーズ。
漢字にはルビがふってあり、小学校高学年から大人までが楽しく読めるシリーズらしい。
興味深いテーマの本が沢山!
ついつい買ってしまい、その深さに感心してしまった。読んだのは、『いのちの食べかた』。
「スーパーで切り身になった肉を買って食べるし、その肉になった牛や豚の姿は知っているけれど、その間の事を私たちは知らない。どうしてだろう?」というのを切り口にした本だった。
牧場で働いていたのをきっかけに、「食材としての肉は生活に溢れているのに、その肉が元は生き物だった、ということをまったく意識できない世の中だったんだなぁ」ということが妙に私の意識に引っかかりはじめていた。
この本はまさにそれがテーマ。「お肉って、どこからどうやってやって来るものだろう?」「どうして、僕たちはそれを知らないのだろう?」というところから、意識していないところで、どれだけ私たちが他の生き物と関わりあって生きているか、ということ。そして、どんなことから、なぜ、目をそらしているのか、ということなどを、噛み砕いた文章で書いてあった。
といっても重たい問題提起ゴリゴリの本ではない。そういう本はどうしても、どこか一面的で押しの強いものになりがちだが、この本を書いている森達也さんは、逆にそういう一方的な話や報道を(この本で自分が書くことも含め)鵜呑みにしてしまうことを警戒して欲しい、と書いている。
本の中で、牧場から屠場に運ばれた牛や豚が、どういう過程でパックに入った肉になるのかを初めて詳しく知った。
世話してきた牛などを思い起こして読むと、ぞくっとしてしまう。
だけど、それを書いている作者の考えに同感する。
ぞくっとするし、かわいそうだし、考えない方が楽。でも、意識しておくことはたぶん大事だ。
たしか谷川俊太郎の詩に、『まっすぐを生み出す力は、まっすぐではない。曲がりくねり、せめぎ合っている』というのがあった気がする。そういう考え方は好き。(ちなみに『よりみち』シリーズの各本の最後には谷川俊太郎の質問文がある。)
寄り道に思える体験を重ねて、前向きベクトルになるのかな。
“よりみち”こそが人生かも。もう何冊か読んでみようっと。
久々に大きな本屋へ行くと、色々な本があって興奮してしまう。読むのも遅いし、それほど多くの本を買ったり読んだるするわけではないが、本屋は楽しい。
先日見つけたのが、理論社の『よりみちパン!セ』というシリーズ。
漢字にはルビがふってあり、小学校高学年から大人までが楽しく読めるシリーズらしい。
興味深いテーマの本が沢山!
ついつい買ってしまい、その深さに感心してしまった。読んだのは、『いのちの食べかた』。
「スーパーで切り身になった肉を買って食べるし、その肉になった牛や豚の姿は知っているけれど、その間の事を私たちは知らない。どうしてだろう?」というのを切り口にした本だった。
牧場で働いていたのをきっかけに、「食材としての肉は生活に溢れているのに、その肉が元は生き物だった、ということをまったく意識できない世の中だったんだなぁ」ということが妙に私の意識に引っかかりはじめていた。
この本はまさにそれがテーマ。「お肉って、どこからどうやってやって来るものだろう?」「どうして、僕たちはそれを知らないのだろう?」というところから、意識していないところで、どれだけ私たちが他の生き物と関わりあって生きているか、ということ。そして、どんなことから、なぜ、目をそらしているのか、ということなどを、噛み砕いた文章で書いてあった。
といっても重たい問題提起ゴリゴリの本ではない。そういう本はどうしても、どこか一面的で押しの強いものになりがちだが、この本を書いている森達也さんは、逆にそういう一方的な話や報道を(この本で自分が書くことも含め)鵜呑みにしてしまうことを警戒して欲しい、と書いている。
今、君の目の前にコップがあるとする。真横から見れば長方形に見える。でも真下から見れば丸い円に見える。当たり前だって?うん、当たり前。でもこの当たり前さを、僕らはときどき忘れてしまう。よく覚えて欲しい。モノは見方でぜんぜん違う。モノだけじゃない。現象にはすべて、様々な側面がある。
本の中で、牧場から屠場に運ばれた牛や豚が、どういう過程でパックに入った肉になるのかを初めて詳しく知った。
世話してきた牛などを思い起こして読むと、ぞくっとしてしまう。
だけど、それを書いている作者の考えに同感する。
ぞくっとするし、かわいそうだし、考えない方が楽。でも、意識しておくことはたぶん大事だ。
僕らは生きるために、他の「いのち」を犠牲にするしかない。「いのち」はそのように生まれついた。(中略)
その営みを僕は否定する気はない。でもならば、せめてほかの「いのち」を犠牲にしていることを、僕らはもっと知るべきだ。どうやって知ればよいか?しっかりと見るだけだ。目をそむけずに見るだけで、あるいはきちんと見ようとする気持ちを持つだけで、きっと僕たちは、いろんなことを知ることが出来るはずだ。
たしか谷川俊太郎の詩に、『まっすぐを生み出す力は、まっすぐではない。曲がりくねり、せめぎ合っている』というのがあった気がする。そういう考え方は好き。(ちなみに『よりみち』シリーズの各本の最後には谷川俊太郎の質問文がある。)
寄り道に思える体験を重ねて、前向きベクトルになるのかな。
“よりみち”こそが人生かも。もう何冊か読んでみようっと。
by ushimaton
| 2006-04-03 15:00
| おすすめ!
気が小さいのに、珍しいものは好き。 道草を喰って、たまに反芻したり。 牛歩ではありますが。
by ushimaton
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