牛のシッポ
なんか顔が長くて目が離れてて、横長なその瞳の奥で何を考えているのか察しがたい、牛。
でも意外と、尻尾には変化があったりして愉快だ。
ミルクをもらっているときの子牛は尻尾をプリンプリンと振っていることが多く、嬉しさがにじみ出ているようでかわいい。
牛は猫みたいに立ち上がった時に体を伸ばしてブルブル伸びをすることはない。が、たまに起き上がった牛が尻尾を背中の上でくるんと一回転させた形でぐーっと「尻尾ストレッチ」のようにして伸びをしている姿を見掛ける。これも結構かわいい。
また、多少牛を知っている人は誰でも、彼等が尻尾の根元を持ち上げ始めたら、おしりの付近から遠ざかる。それは大抵、「落し物」の始まる印だからだ。
夏には蝿やアブと戦うのに活躍する尻尾だが、蝿やアブ以外にも「ウザったい物」に対して彼等は容赦なく振り回して鞭をくれる。
近くにいるときに尻尾で顔などを払われると、妙に腹が立つ。「蝿扱いかオイ!?」と、なんだかやる瀬ない怒りが沸き上がるのだ。
搾乳中は牛の腹の高さに顔が来るから、被害に遭いやすい。それがウエットな尻尾で「びちゃっ」などと来たときには、二人に一人は「このバカタレ!」とか言いながら牛の尻に切ないビンタをくれる(大体自分の手へのダメージの方がでかい)。
牛の糞などをかき出して寝床を綺麗にしているときも、尻尾のリーチ圏内に入るや否や、ばしばしと打ってくる牛もいる。こっちとしては恩を仇で返されているような気がしてカチンときたりする。
「なんだよ、綺麗にしてやっているのに。」
とか言いたくもなるが、考えてみると牛にしてみれば、
「なんだよ、こっちは毎日乳出してやってんじゃないか。」
ということになるのだろうか。
確かに、牛は乳を人間に提供し、赤ん坊を提供し、ビーフになって命まで人間に提供させられているとも言える。
多少のシッポ癖の悪さは大目に見ることとしようかな…?
#
by ushimaton
| 2006-01-11 15:44
| ウシ話
牛の気持ち
犬は嬉しいと尻尾を振るし、猫はゴロゴロいう。
その点、私にとって結構謎なのが、牛の気持ちだ。
「なんか怖がってる」とか「なんか痛そう」とかは、顔を慌てて背けたり目をクワッと見開いている時なんかにわかることもある。
あと、座り込んで目を半開きにして耳をたらし、クッチャクッチャと餌の反芻をしているのなどはいかにもボケ~っとしていて、人間ならさながら口を半分開けてテレビを見ている顔か。
一番わかりやすいのは、「興味津々の顔」。真っ正面にこっちを見て、耳はアンテナよろしく対象物に釘付け。わずかな音も逃すまいという真剣さが伝わってくる。
牛は怖がりのくせに好奇心が旺盛なので、ちょっとでも変わったものを見つけると、すぐにこの表情を見せてくれる。
ちなみに対象物が何であるか、その正体を突き止めるために多用されるアイテム、それは舌である。
欲しい物のためなら牛タンはどこまででも伸びる。柵の間などから鼻先を可能な限り出し、更にその先の目標物までベロをびゅるびゅる伸ばすのだ。目標に届くまで何度も何度も飽くなき挑戦は続く。その気迫と不屈の精神には学ぶべき所がある。のかも知れない。
しかしだいたいそうやって真剣に取ろうとしている物は、取られるとはなはだ迷惑な物なので「がんばれ。」などと声援を送ることは滅多にない。
友人の飼い牛サンちゃんは、大工仕事中のパパが小屋からかなり遠ざけて積んでいたはずの釘の箱を見事にゲット。敷きワラと同系色であるアイボリーの細い釘を小屋全体に撒き散らしているところを逮捕された。
自分で針のムシロを作成するとは、刺激を求めていたのだろうか。
と話はそれたが、しばしば「こいつらいったい何が目的でこんなことをしているのだろう?」と思うことがある。
小屋の掃除中に横っ腹をごりごり押っつけてくる子牛は、喜んで甘えているのか?それとも自分の小屋に侵入してきた異端者と戦っているのか?いずれにしても、掃除的にはすごく邪魔である。
おばさんに聞いてみたら、「喜んでるんだと思うよ」とのこと。
そうか、喜んでるのか。そう言われると邪魔されてもかわいい気がしないこともないな。
でも邪魔だ。痛いから足も踏むな。
その点、私にとって結構謎なのが、牛の気持ちだ。
「なんか怖がってる」とか「なんか痛そう」とかは、顔を慌てて背けたり目をクワッと見開いている時なんかにわかることもある。
あと、座り込んで目を半開きにして耳をたらし、クッチャクッチャと餌の反芻をしているのなどはいかにもボケ~っとしていて、人間ならさながら口を半分開けてテレビを見ている顔か。
一番わかりやすいのは、「興味津々の顔」。真っ正面にこっちを見て、耳はアンテナよろしく対象物に釘付け。わずかな音も逃すまいという真剣さが伝わってくる。
牛は怖がりのくせに好奇心が旺盛なので、ちょっとでも変わったものを見つけると、すぐにこの表情を見せてくれる。
ちなみに対象物が何であるか、その正体を突き止めるために多用されるアイテム、それは舌である。
欲しい物のためなら牛タンはどこまででも伸びる。柵の間などから鼻先を可能な限り出し、更にその先の目標物までベロをびゅるびゅる伸ばすのだ。目標に届くまで何度も何度も飽くなき挑戦は続く。その気迫と不屈の精神には学ぶべき所がある。のかも知れない。
しかしだいたいそうやって真剣に取ろうとしている物は、取られるとはなはだ迷惑な物なので「がんばれ。」などと声援を送ることは滅多にない。
友人の飼い牛サンちゃんは、大工仕事中のパパが小屋からかなり遠ざけて積んでいたはずの釘の箱を見事にゲット。敷きワラと同系色であるアイボリーの細い釘を小屋全体に撒き散らしているところを逮捕された。
自分で針のムシロを作成するとは、刺激を求めていたのだろうか。
と話はそれたが、しばしば「こいつらいったい何が目的でこんなことをしているのだろう?」と思うことがある。
小屋の掃除中に横っ腹をごりごり押っつけてくる子牛は、喜んで甘えているのか?それとも自分の小屋に侵入してきた異端者と戦っているのか?いずれにしても、掃除的にはすごく邪魔である。
おばさんに聞いてみたら、「喜んでるんだと思うよ」とのこと。
そうか、喜んでるのか。そう言われると邪魔されてもかわいい気がしないこともないな。
でも邪魔だ。痛いから足も踏むな。
#
by ushimaton
| 2006-01-09 15:15
| ウシ話
電波が届かない~
今いる牧場は、携帯の電波がすごく悪い。
フェリーの上でも使えたauが「圏外」になっているのには驚いた。
窓際で背伸びをして携帯を掲げると、つながる。メールなどにはちょっと不便だ。
そんなわけで、記事を投稿しながらも、自分のページをなかなか見られない。
いや、ずっと窓際で背伸びしていれば良いのだが、根性なしなのでゴロゴロ転がって過ごすことをつい選択してしまう。
でも、昨日背伸びをして接続したら、コメントが来ていて、妙に嬉しかった。
ありがと~。
なかなかすぐは読めないしすぐ返事もできないけど、たまに気が向いたら、読んでくれた皆さんのおたよりや近況報告などなど、書いてくださいな♪
フェリーの上でも使えたauが「圏外」になっているのには驚いた。
窓際で背伸びをして携帯を掲げると、つながる。メールなどにはちょっと不便だ。
そんなわけで、記事を投稿しながらも、自分のページをなかなか見られない。
いや、ずっと窓際で背伸びしていれば良いのだが、根性なしなのでゴロゴロ転がって過ごすことをつい選択してしまう。
でも、昨日背伸びをして接続したら、コメントが来ていて、妙に嬉しかった。
ありがと~。
なかなかすぐは読めないしすぐ返事もできないけど、たまに気が向いたら、読んでくれた皆さんのおたよりや近況報告などなど、書いてくださいな♪
#
by ushimaton
| 2006-01-08 15:10
水道管破裂
今日の早朝は、この冬一番の冷え込みになった。
少しの時間、外で作業をしていたら、もう手足や顔が「痛く」なる。
ほんのわずかに水分を含むものはみんな、何もかも凍ってる。
牛の食べ残しの餌は冷凍食品になってるし、牛の寝床に撒くおが屑の粉まで、入れ物の中でなんかラクガンみたいになっていた。
ジェットヒーターでしばらくかけて解かした牛舎の中の水道も、15分使わなかったらもうひねっても出なくなっていた。
「これは(マイナス)20度はいってますね~」と話をしながら搾乳にいくと、搾乳の機械が動かなかった。
牧場には二つ牛舎がある。一つは搾乳している大人の牛がいる牛舎。もう一つが、産まれた子牛や若牛、体調の悪い牛の入っている、育成牛舎。
で、育成牛舎の牛の飲み水が出なくなった。管がどこかで凍っているらしい。
「っていうか管の中が全部凍っているんじゃあ…!?」というおそろしい想像を飲み込んで、懸命に管に熱湯をかけていた。
が、嫌な予想は当たる…というか、もっと嫌なことに、頭上を見ると水道管が見事にバリッと破れていた。凍った水の膨張でやられたのだ。
飲み水は、夜も牛が鼻で飲み口のベロを押すと自動的に出て飲めるようになっているから、夜に水落としをすることもできない。
水を細く出しっぱなしにしていると凍らないようだが、そうすると排水で凍って大変なことになるらしい。
冬の大問題。
水道管はかなり威勢良く裂けていたから、昨日夜中にはいきなり「バーン!」とか音がしたのかも知れない。
ちび牛どもは眠りから叩き起こされて慌てふためいたのかな~
…などと想像すると、ちょっと愉快かも。
暦では昨日が小寒だったらしい。
大寒怖い。
少しの時間、外で作業をしていたら、もう手足や顔が「痛く」なる。
ほんのわずかに水分を含むものはみんな、何もかも凍ってる。
牛の食べ残しの餌は冷凍食品になってるし、牛の寝床に撒くおが屑の粉まで、入れ物の中でなんかラクガンみたいになっていた。
ジェットヒーターでしばらくかけて解かした牛舎の中の水道も、15分使わなかったらもうひねっても出なくなっていた。
「これは(マイナス)20度はいってますね~」と話をしながら搾乳にいくと、搾乳の機械が動かなかった。
牧場には二つ牛舎がある。一つは搾乳している大人の牛がいる牛舎。もう一つが、産まれた子牛や若牛、体調の悪い牛の入っている、育成牛舎。
で、育成牛舎の牛の飲み水が出なくなった。管がどこかで凍っているらしい。
「っていうか管の中が全部凍っているんじゃあ…!?」というおそろしい想像を飲み込んで、懸命に管に熱湯をかけていた。
が、嫌な予想は当たる…というか、もっと嫌なことに、頭上を見ると水道管が見事にバリッと破れていた。凍った水の膨張でやられたのだ。
飲み水は、夜も牛が鼻で飲み口のベロを押すと自動的に出て飲めるようになっているから、夜に水落としをすることもできない。
水を細く出しっぱなしにしていると凍らないようだが、そうすると排水で凍って大変なことになるらしい。
冬の大問題。
水道管はかなり威勢良く裂けていたから、昨日夜中にはいきなり「バーン!」とか音がしたのかも知れない。
ちび牛どもは眠りから叩き起こされて慌てふためいたのかな~
…などと想像すると、ちょっと愉快かも。
暦では昨日が小寒だったらしい。
大寒怖い。
#
by ushimaton
| 2006-01-06 21:22
| まきばにっき
再スタート
今日は移動の日。
O町へは、札幌からN市まで高速バスに乗り、路線バスに乗り換えて行く。
N駅前に到着したのは、正午近く。空は快晴で、太陽の光が降り注いでいた。
駅前の気温計を見た。
…―1.59度かな…
一瞬そう思ったが、やっぱり-15.9度だった。さすが内陸。
O町の牧場に着いたら、薬と注射ですっかり元気になってきた私より、牧場の皆の方がヤバかった。
風邪から腎臓を悪くした娘さんは、年末からいまだに退院できず、スタッフも39度の高熱。
自分がすごく元気に見える。
晴れているためか、夕方から気温が急降下した。搾乳中に牛のたまり場を覗くと、牛の吐く息や体から出る湯気で、辺りがすっかり濃霧警報状態。
このまま夜通し晴れたら、明日の朝は水道管との戦いで幕開け決定だ。
#
by ushimaton
| 2006-01-05 21:38
| まきばにっき
気が小さいのに、珍しいものは好き。 道草を喰って、たまに反芻したり。 牛歩ではありますが。
by ushimaton
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
☆★うしまとん★☆
生まれと育ちは北海道
震災被災地にお手伝い
行っております
コメントの返事が
とどこおりがちですが、
嬉しくありがたく
読ませていただいています
自分のブログの更新する余力がなかなかなくなってしまいましたが、日々の報告メールをこちらに出しております。
災害移動支援ボランティアRera
☆★リンク★☆
うしのつむじ
牛の版画
ひまわりの家から
手作り&子育て(休止中)
シーラチャーからこんにちは
タイ子育て日記(移動前)
モロッコ雑貨 リヤド
モロッコ雑貨とフェアトレード
うさぎのなみだ
珠玉のひとこと日記
寺田本家
千葉のおいしい造り酒屋
++明け烏++
創作小説&日記
彷徨う語り鬼たちの杜
創作小説
カナダ大平原のファームからの便り
カナダの牧場
Cowbell's diary
北海道の放牧酪農
照長土井の長岡日記
但馬牛
北海道発 真っ赤なトマト
激うまフルーツトマト
酪農生活100
新サイトもあります
花のまわりをあるく歌
手作り&子育て
打弦人生
ハンマーダルシマー
フィールド オブ ドリームス
関東の放牧酪農
Nayaカレンダー
珈琲・カレー・天然酵母パン
うしカメラ
牛写真家の牧場訪問記
◆笑いでウルオイを◆
ほぼ日刊イトイ新聞「言いまつがい」
虚構新聞
震災被災地にお手伝い
行っております
コメントの返事が
とどこおりがちですが、
嬉しくありがたく
読ませていただいています
自分のブログの更新する余力がなかなかなくなってしまいましたが、日々の報告メールをこちらに出しております。
災害移動支援ボランティアRera
☆★リンク★☆
うしのつむじ
牛の版画
ひまわりの家から
手作り&子育て(休止中)
シーラチャーからこんにちは
タイ子育て日記(移動前)
モロッコ雑貨 リヤド
モロッコ雑貨とフェアトレード
うさぎのなみだ
珠玉のひとこと日記
寺田本家
千葉のおいしい造り酒屋
++明け烏++
創作小説&日記
彷徨う語り鬼たちの杜
創作小説
カナダ大平原のファームからの便り
カナダの牧場
Cowbell's diary
北海道の放牧酪農
照長土井の長岡日記
但馬牛
北海道発 真っ赤なトマト
激うまフルーツトマト
酪農生活100
新サイトもあります
花のまわりをあるく歌
手作り&子育て
打弦人生
ハンマーダルシマー
フィールド オブ ドリームス
関東の放牧酪農
Nayaカレンダー
珈琲・カレー・天然酵母パン
うしカメラ
牛写真家の牧場訪問記
◆笑いでウルオイを◆
ほぼ日刊イトイ新聞「言いまつがい」
虚構新聞
お気に入りブログ
代官山駅前日記空を見上げて
バイオマスおやじの日々
ちょっとだけ大根
AZUのサンへーブログ。...
そらまめ~北海道便り~
世界は知らない事ばかり
なかじまや
以前の記事
2013年 07月2013年 06月
2013年 05月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
more...
検索
ライフログ
カテゴリ
つらつら気になること
おすすめ!
ともだち&チビッコ
自分のこと
うち
ウシ話
旅のそら
まきばにっき
ほたてにっき
はたけにっき
みなみにっき
東日本大震災