顛末
珍しく(?)大いにヘコんだ日曜日。
通常、まとんの飲み会の出席率はピカ1である(笑)
出ないのは、仕事とかダブルブッキングとかで物理的に不可能な時くらい。ハードワークの合間でも前日遅くても、声をかけられたら大抵出る。
自分を誘ってくれる、というのがとても嬉しくありがたいから。
頼るものなしにここまできて生活している境遇だから特別なのかもなぁ。
…なのだが、さすがに日曜の農場関係?(先日スクラップのタイヤシャボと牛肉を交換した相手と)の飲み会のお誘いは、凹み中で行く気にならず断った。
てか日曜でも飲み会の誘いは来ることがあるのよね(^^;)
しかし「翌日の仕事まで引きずるのは余りにも大人気ない&島にふさわしくない」ということで、一晩眠ってリセットし、気持ちをきっちり入れ替えて開き直り、冗談など飛ばしながらかぼちゃの蔓直しとロータリーかけにいつも通り精を出した。
親方に悪気がないのがわかっているので、ここで女の子らしく(?)よそよそしくしたり避けたりする気にもならない(爆)
まぁ自分からからんだりもしないが(^^;)
月曜ながら夜はまた飲み会(-_-)
今回は、引っ越し予定の農場の寮の工事(空き家を改築して従業員寮にする予定)をなぜか手伝う事になった沖縄本島からの漁師たち(この島を拠点にしばらく漁をして帰っていく)との飲み会だ。
今回は出た(笑)
飲み会の席で親方。何かの話の拍子に、
「俺は飲み過ぎると余計な事を言っちまうから、それがほんとに……。」
それを聞いてウンウン頷く同僚数名。こっちに向かって、
「反省してるみたいよ、昨日から。」
私「反省?」
親方「反省なんてもんじゃねえよ、今日は仕事にならんかったってば。」
どうやら、前日私が姿を現さず、凹んでいるのに気づき、自分が大いに凹んだらしい(・_・;)
確かに前日は、宴もタケナワくらいの時間に親方から着信があったが、無視したからな(なんちゅう従業員だ(^^;))
それにしても、従業員ひとり凹ましただけで、翌日仕事にならんほど自分が凹むという単純…いや極端…いやアホ…いや素直さ。
これが、島。
そういえば1年前くらいに、受精師の資格をとったばかりのベテラン従業員の女の子を同じ感じで泣かせて、後でしばらく困っていたっけ…(笑)
だから憎めない。
島民の名誉の為に言うと、うちの親方は島一番の頑固者で単細胞なのであって、島の人がみんなこんなではないのだよ、当たり前だけど(^^;)
かくして、親方は何も言うこともなく、私も何も言うこともなく、また蔓直しとロータリーかけの日となったのだった。
ロータリーかけながら、
「やっぱり最初の頃よりは上達してるじゃんよ~」
とか自分のかけた跡を見ながらひとりブーブーいう私なのだった(爆)
「でもまだ結構雑草残ってるや。ちっ、やっぱりまだまだ下手くそなのは間違いないぜ(-_-;)」
そう思いつつ、ロータリー跡にでかいカエルがひっくり返って土に血を滲ませて死んでいるのを発見して微妙に凹む(T_T)
こんなゆっくり近づいてるんだから逃げれやー!(逆ギレ)
写真に写っている柿は、先日九州のお友達Fさんが送ってくれたもの。
ほんとにおいしかったし、うれしかった。ありがとう!!
心もほっこり幸せになるよ(´∀`)
…と、とみちゃんが貸してくれた、かの冒険家、植村直巳の『青春を山に賭けて』。
ほかの何冊かと一緒にそのうち感想書こうかと思ってたんだけど。
今回のすったもんだの時、この人を思い出していたので。
植村直巳、実はそんなに興味なかった。
私とは全然違って接点もない人種なんだろうと思っていた。
世界の最高峰を攻めるとか犬ぞりで南極とか、すごいけど、「なんで?」だし、肉体的にも精神的にもすごすぎて別世界の人みたいだし。
だけど、違ってた。
植村直巳は、ものすごい不器用。
体も、人付き合いも、世渡りも考え方も。
ほんとに不器用なのだ。
スマートに知恵を絞って、きれいにハードルを越えることができない。愚直なくらいのダイレクト勝負で、スマートな人の何倍もの苦労をして世界を歩いていた。
私はこの本で、植村直巳がとても近くなり、そして大好きになった。
天性の才能に恵まれたのではなく、しかし、凄まじい「粘っこさ」で、他の人には出来なかったことをしていく。
山にしても、人より格段に劣る自分の体力を、人より数十倍いや数百倍の努力でカバーしていたのだ。
ほんとにほんとにすごい。
天賦の才能で世界記録を作る人よりずっとずっとすごい。
私には彼の5千分の1くらいしか根気がない。
でも、彼の生き方は、とても励みになる。
口であーだこーだ言ってないで、コツコツ努力すればよいのだ。生まれつき不器用なのは、何かが出来ないことの言い訳にはならないし、何かが出来ないという足かせにもならない。
同じ年代に生まれて友達になってみたかったよ、植村直巳。
散々オチがついた今回の騒動、そんなこんなで、すっかりさっぱり落ち着きました。
思い出すと胸にグサッとくるが(爆)、鼻歌を歌いながらそれを乗り越える術も、たぶん島は用意しているのだ。
by ushimaton
| 2008-12-16 23:10
| みなみにっき
気が小さいのに、珍しいものは好き。 道草を喰って、たまに反芻したり。 牛歩ではありますが。
by ushimaton
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