走って悩んでそれでも走る

うう、しばらく更新ほったらかしでごめんなさい。
いやはや、忙しくて…。いやほんと^^;
一日中ずっと突っ走ってる感じ(いや、体が走ってるわけじゃないけど)。

たまーに私もこっちの報告打ったりしてるので、こっちも見といてください。
『災害移動支援ボランティア Rera』

さて、一ヶ月ぶりにおやすみもらって、また川崎の従妹のところに来ました。
二日間の休日は、札幌に帰るには短いので、従妹のおうちには本当に助かっております。

(ですます調報告終わり)



私が石巻にやってきたのは、4月6日。
何時の間にやら、もう2ヵ月半以上も被災地に入りっぱなしということになる。

二ヵ月半。
普通に考えたら、転んですりむいた子の膝小僧のかさぶたも跡形もなくなるくらいの期間。
街は、回復と停滞と、治癒力と鬱屈した感情と、日常と混沌とに、日に日に複雑さを増していく。
それがすべて、新しい建設への一足につながっている過程なのだといいけれど……。


3月の震災後、「こんなに大きな災害で、現地で人手が足りているはずは絶対にない!」と強く感じた。
「私達に出来ることは、お金を払うことくらい」
「行っても迷惑になるらしい」
それらの言葉に、今回ばかりは同調し切れなかった。

たまたま知り合えた、石巻で活動展開中の札幌の団体にお話を伺い、同行させていただいたのが4月頭。

当時は、あらゆるジャンルで人手不足を極め、物資整理や泥かき、荷物の運搬、とにかく何でもやっていた。
丁度私の隊が到着した頃、それが「移送チーム」として分類された。
福祉車両を使った、障害者や高齢者、そのほか被災した一般の人々への移動支援。
それを専門に行っていくグループであると位置づけられたのだ。
その直後に到着したのが私たち。

「やばい」と思った。
泥かきくらいなら、体力ならそこそこあるから出来るかな?とは思ったが、福祉車両の移動支援となると。
全く関ったことのないジャンルではないか。
障害者も、高齢者も、福祉も、車椅子も、移送も、どれもこれも、私に何か出来るようには思えない。
どうしよう。
でも、ここまで連れて来て下さった恩義がある。
何もせずに逃げ出すわけにはいかない。

他のメンバーは、札幌での仕事があるので、1週間で交代してチームは丸ごと新しくなる。
私のとりえは、もっと長い期間いられること。
専門用語も車も人脈も何もかも分からないことだらけだが、前のチームの残したものを次に伝える引き継ぎ係くらいなら、ちょっとは役に立つかもしれない。
そうやってかかわり始めたのが、現在につながっている。

日に日に増える移送依頼と、新しいドライバーのみなさんをつなぐ配車係。
自分自身がサポーターとして助手席に乗ることは難しくなってきた。
街の様子を目で見る機会は減ったけど。
自分の我侭を満たすためにここに来たわけじゃないから。
必要とされるところにいられるのは、被災地に限らずとも、とても大切でありがたいこと。

f0032403_15351198.jpg

宿泊しているのは、被災したラブホテル。
2mくらいまで津波をかぶった。
避難所として、一般の沢山の人々と、ボランティアの数グループがお世話になっている。
仮設のお風呂やトイレを共有しながら、それなりに快適に清潔に。
そのすぐ脇は瓦礫が山積みのままだけど。


被災して車を失い、交通手段が無く困っている人達の、通院や日常生活の移送。
いちばんはじめは大きな病院への移送ばかりだった。
段々、お風呂やコインランドリー、買い物などの依頼が増えてきた。

それから、人々がボイラーや洗濯機を買い始め、それから車を買い始め、街中にはバスも復活し始め、依頼は個人病院、眼科、歯科、それに精神科への送迎が増えてきた。
仮設住宅の説明会や見学、引越し。
墓地や空き地に仮埋葬として土葬されていた方の火葬にからむ依頼だとか。

復旧に完全に取り残され、後回しにされている、郊外の依頼の割合も増えた。

はっきし言って、毎週メンバーが総入れ替えする上にこの人数で、しかも移送の専門家が必ずしもいないという状況で、奇跡なんじゃないかというくらいに毎日運んでいる。
朝は5時半に起き、7時前には出発し、遅い移送は夜10時。
お昼ごはんを食べられない場合も多々あるので、皆携帯食をカバンに入れて。
どんな風に走っているのか、どういう状況なのか、他のジャンルのグループには見えていないだろうけど、本当に皆さんめちゃくちゃやってくれている。
車に乗るだけだから体力もさほど要らないだろう、難しくないだろうと思われているかもしれないが、ところがどっこい、なんですよ。



はー。
だけど。
毎日悩んで考える。
支援の「引き際」について。「線引き」について。

「通院に限定したら?」
「障害者高齢者に限定したら?」

うーーーん。

被災地救援は、普通のところのNPOやボランティアなどとは違い、フェードアウトが最終形態なんだろうと思っている。
私達も、最終的には地元に引き継いで姿を消すのかなあ。と。
「消えざま」を模索しながら歩むのが、復旧の証。
消えていくことそのものを、私は純粋に喜びとして受け入れることが出来る。

だけど、うーーーーん。

まだ、「線引きの日」が来ているとは、思えないんだな。
命に関るから、通院だけを支える?
家も無く、収入のあても無く、支援金もほとんど無く、の人々の、通院だけを支える?
買い物上等、お風呂大いに結構、なんじゃない?
人はパンのみ、病院のみで生きているんじゃない(笑)

でも、ガソリンだって水じゃないんだ。
ものすごい体力が必要だ。

タクシー屋さんに邪魔だと思われても不本意だし。

高齢者や障害者限定にする?
それ以外の人を断る?
それも、うーーーーーー   む


生きるためのすべてを支える。
生存ではなく、生活。

刻々と変わる状況をにらみながら、いかに応えていくかを模索する。
どれくらいの深度で踏み込むかを慎重に睨みながら。


「村島さんでよかったんですよ。」
昨日でお手伝いを終えた、福祉移送のプロドライバーさんが、最後に言ってくれた。

「福祉の人間は、どうしても視野がそっちの方向に狭くなっちゃうんです。障害者の仕事してる人間はどうしても障害者に限定して特別に扱いたいと思っちゃう。高齢者とかも。
だけど、村島さんは、全くそういう分野とは違った目で見ながら関っている。そういう人が、今、このレラという団体をまとめている。
俺らみたいな専門分野の人間だけだったら、こんなことにはなっていなかったですよ。
支援を障害者高齢者に限定して、結局はニーズを掘り起こしきれずに毎日ヒマしてる人たちもいますよ。
だけど、レラは、毎日何十人を運んで、そうしていく中で、俺らには拾えなかった困った人たちを拾い上げることができている。
今のレラのいい空気は、そういう人がいるからなんじゃないかと思いますよ。」

「いや、私がまとめてるわけじゃないっすよ(爆)。
あまりにも酷い大災害で、とにかくとりあえずどかーーんと広げたでっかい風呂敷を、どうやって小さくたたんでいくのか、ってことだと思うんだけど、私が関っても、周りが想定していたより全然小さくたためてないっていう(笑)」

「いいと思いますよ。逆に自分は帰ってから、その関り方を報告して薦めようと思ってます。その方が困った人に手が届いていますよ。
風呂敷、広げといて下さい。楽しみにしときます。また来ます。」


もちろんもちろん、いろいろな人がいるし、いろいろな考えがあるし、本当に悩んでばかりの毎日なんだけど。
ただ、そういう風に意見を言ってくださる人がいて、それがとても有能な方でもあったので、なんだか煮詰まった頭に染み渡るありがたいことだったのだ。

間接的ながら、命と人生に関っている。
「ボランティアだからやりたいようにすればいい」では、あまりにもそこに生きている人々に無責任すぎるし失礼すぎる。


ま。
とりあえずこの二日間は、爆睡して、洗濯して、お風呂入って、音楽聴いて、従妹達とお喋りしてビール飲んで、充電します。


コメントいろいろ下さった皆様、本当にありがとう!!!!
誰かが気にかけて読んでくれていると思うだけでも、すごくうれしいエネルギーになってます。
by ushimaton | 2011-06-25 17:08 | 東日本大震災


気が小さいのに、珍しいものは好き。 道草を喰って、たまに反芻したり。 牛歩ではありますが。


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